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産業医講習

[2021.11.30]

11月22日から11月27日までお休みを頂き、産業医学基礎研修会東京集中講座を受講致しました。

産業医と言われてもピンと来ない方も多いと思いますが、産業医とは、医学に関する専門的な立場から、 職場で労働者の健康管理等を行う医師と定義されます。

通常の医療では、病気がある、あるいは検査値の異常がある患者さんが病院やクリニックを受診し、医療が提供されます。一方産業医の仕事は、労働者が健康で快適な作業環境のもとで仕事が行えるよう、専門的立場から指導・助言を行うことです。産業医の仕事は法律的にも労働安全衛生法で規定されているものであり、通常の医療とは一線を画す領域です。

今回産業医を取得したいと思ったきっかけとして、今後クリニックを継承していくにあたり、自分の強みを少しでも拡げられないかと考えたこと、そして地域に貢献する方法として地元の企業に寄り添う産業医はうってつけではないかと考えたこと でした。

実際に産業医講習を受けてみると(毎日朝9時~夜7時までの講習で非常に疲れましたが(笑))、通常の医療とは全く異なる役割を目の当たりとし、そして通常の医療とは全く異なる専門的な視点が求められることが分かってきました。

具体的な産業医活動について、講習会で学んだ事を中心に少しだけ記します。

産業保険の現場では作業環境管理作業管理健康管理の三管理が求められます。

作業環境管理

有害物質を使う環境であればより害の少ないものへの代替の検討や、排気システムなどの設備改善、作業環境測定(例えば有害化学物質の濃度など)と結果の評価、対策などが作業環境管理にあたります。

作業環境の管理のために行う職場巡視も含まれます。

作業管理

作業時間の適正化(労働基準法との兼ね合いも含め、長時間の時間外労働の調整など)、有害物質の使用がある事業所であれば保護具の適切な使用の指導 などが作業管理にあたります。

健康管理

健康診断の実施、実施後の結果に対する対応、健康の保持増進(THP:トータル・ヘルスプロモーション)、メンタルヘルス(職場環境によるうつ病や、休職となってしまった労働者の復帰支援)などが健康管理にあたります。

特にTHPについては興味深いと感じました。

THPは日本語で言うと、健康増進にあたります。つまり、勤務者一人一人が健康を得るためにライフスタイルを変え、健康となるための取り組みを支援する事となります。

例えば、職場にほんの少しだけでもランニングマシーンなどを導入し、普段忙しくて運動ができない方のサポートを支援するなどは有用であり、事業所のほんの少しの努力が勤務者の健康につながる可能性があり、勤務者の健康は事業所の財産にもなります。

THPの講義を聴いて、自分も現状は仕事で手一杯となり、自分の健康にはそこまで気をつけることができていないと感じました。そのように感じる方も多いと思います。

 

上に記した内容は極一部であり、実際に産業医が行う業務はそれ以上に多岐にわたります。

医療安全衛生法では50人以上が属する事業所では産業医と契約する事が義務付けられています。

地元の企業や事業所のお役に少しでもたてるよう努力して参りますので、産業医契約をご検討の方がいらっしゃいましたら、是非お気軽にご相談下さい。

 

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