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大腸ポリープ=がん予備軍?早期発見で命を守る方法

[2025.06.06]

大腸ポリープが「がんの前ぶれ」になることがある――そう聞くと、不安になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、大腸ポリープの種類と特徴、大腸がんとの関係性、進行のリスク、検査や予防法についてわかりやすく解説します。

 

大腸ポリープとは?その種類と特徴を知ろう

大腸ポリープとは?

大腸ポリープとは、大腸の内側(粘膜)にできる「いぼ状のふくらみ」のことを指します。
多くは無症状で、健康診断や人間ドックの大腸内視鏡検査で偶然見つかることがほとんどです。

主なポリープの種類とがん化リスク

ポリープの種類 特徴 がん化のリスク
腺腫性ポリープ 最も一般的で、がんの前段階とされる 高い
過形成性ポリープ 小さく平坦な形。通常は良性でがん化しにくい 低い
炎症性ポリープ 炎症の結果一時的に発生。がんとはほぼ無関係 ほぼなし
鋸歯状(きょしじょう)ポリープ 特定のタイプでがん化リスクが高いことが判明 中〜高

特に「腺腫性ポリープ」は注意が必要で、放置すると大腸がんへと進行する可能性があります。

 

大腸ポリープと大腸がんの関係とは?放置のリスクを徹底解説

「ポリープがあるけど、すぐに症状があるわけじゃないから放っておいても大丈夫…」
そう考えて放置するのはとても危険です。

腺腫→がんへの進行:腺腫-がん進展

大腸がんの多くは、良性の腺腫性ポリープから段階的に進行していくことが分かっています。
この流れは「腺腫-がん進展(adenoma-carcinoma sequence)」と呼ばれます。

腺腫からがんへの進行(模式図)

正常な大腸粘膜
  ↓
腺腫性ポリープの形成
  ↓(5~10年)
細胞異常が進行
  ↓
早期大腸がん
  ↓
進行大腸がん

放置のリスクとは?

  • がんは無症状で進行することが多い

  • ポリープが大きくなると内視鏡で切除できなくなる

  • 進行がんになると手術・抗がん剤治療が必要になる場合も

こうしたリスクを避けるには、ポリープの段階で見つけて処置することが大切です。

 

大腸ポリープはがんになる?進行のプロセスと確率を詳しく解説

ポリープの大きさとがん化の確率

ポリープのサイズ がん化リスクの目安
5mm未満 約1%未満
6〜9mm 約2〜5%
10mm以上 約10〜30%

大きさに比例してリスクが高まり、10mmを超えると切除が強く推奨されます。

がん化までのステップ

大腸ポリープががんへ進行するまでには、遺伝子異常や細胞の変化が少しずつ蓄積されていきます。

  1. 正常な大腸粘膜にポリープが形成される

  2. 細胞に遺伝子変異が起こる

  3. 異型性が進行し、異常な細胞が増える

  4. 早期がんが形成される

  5. 時間とともに進行がんへ発展

このようなプロセスを経るため、早期段階での発見・除去ががん予防に直結するのです。

 

早期発見と予防のためにできること:検査と生活習慣の見直し

1. 大腸内視鏡検査の重要性

大腸カメラは大腸がんを予防する上で最も有用な検査です。

  • 40歳以降は定期検査を検討

  • ポリープの早期発見・即時切除が可能

  • 保険適用の条件もあり、医師と相談を

🔎 ポリープが見つかっても、その場で切除できるのが内視鏡検査の強みです。

当院では苦痛の少ない大腸内視鏡検査を行っております。

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苦痛の少ない大腸カメラ

2. 生活習慣を見直す

日常の食事や運動習慣も、大腸ポリープ・がんのリスクに影響を与えます。

改善ポイント 効果・理由
食物繊維をしっかり摂る 腸内環境を整え、便通改善・発がんリスク低下
赤身肉や加工肉を控える 発がん性物質の生成を抑える
適度な運動を習慣化 代謝アップ・免疫力向上
禁煙・節酒を心がける タバコやアルコールによる細胞異常を防ぐ
肥満の予防・改善 肥満は大腸がんのリスクファクターとされている

3. 便潜血検査を活用

  • 手軽に自宅でできるスクリーニング検査

  • 血便がなくても陽性なら必ず内視鏡検査へ

  • 年1回の受診で早期発見につながる

 

まとめ:大腸ポリープは“がんの入り口”。今できる対策で未来を守ろう

大腸ポリープの多くは無症状ですが、「腺腫性ポリープ」は将来がんになる可能性を秘めた“サイン”です。

おさらいポイント

  • 腺腫性ポリープは大腸がんの前段階となることがある

  • 大きくなるほどがん化リスクが上昇

  • 放置せず、早期発見・早期切除が命を守る第一歩

  • 検査+生活習慣の改善で予防は可能

大腸ポリープを「今すぐ害がないから」と軽く考えず、定期的な検査と日々の健康管理でリスクを未然に防ぎましょう。

 

📌筆者より一言

大腸がんは早期発見すれば90%以上が完治可能と言われています。ポリープの段階で見つけて除去できる今こそが、「命を守るチャンス」です。
気になる方は、ぜひ内視鏡検査の予約を検討してみてください。

 

当院では、麻酔薬を使った苦痛の少ない内視鏡検査を行っています内視鏡専門医である院長が責任を持って担当し、大腸ポリープがあれば当日切除も可能です。

検査の説明を聞いてから大腸カメラを受けたい方は【外来Web予約】へお進みください。

先に検査日を決めたい方は【大腸カメラWeb予約】へお進みください。

 

【監修者】

かわぐち内科・内視鏡クリニック

川口 佑輔

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