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大腸ポリープ

大腸ポリープとは?

大腸の表面の層を粘膜と呼びます。この粘膜層の一部がイボ状に隆起したものを大腸ポリープと呼びます。
大腸ポリープは大まかに腫瘍性と非腫瘍性に分けられ、
腫瘍性は
①悪性腫瘍(がん)
②良性腫瘍(腺腫)

非腫瘍性は
①過形成性ポリープ
②炎症性ポリープ
③過誤腫性ポリープ
④その他 

などがあります。

よく患者様が『大腸ポリープを取った』と言うのは、ほとんどが腺腫です。
なぜ腺腫は取り、他のポリープは取らないか?それは腺腫を放っておくと、やがて悪性腫瘍(腺がん)になっていくリスクがあることが証明されているからです。
つまり、腺腫を切除することは、やがて大腸がんになる事を予防する効果があると言えるのです。

大腸ポリープの症状・診断

基本的に小さな大腸ポリープがあっても、患者様が自覚する症状はありません。稀に大腸ポリープから出血したり、大きな大腸ポリープが大腸を塞いでしまい腸閉塞になるような事もありますが、症状がないから自分の大腸は大丈夫、と思うのは間違えです。

診断の契機としては、検診などで行う便潜血反応陽性にて行った大腸内視鏡検査が最も一般的です。
大腸ポリープから出血することは稀でありますが、大腸腺腫を中心としたポリープは大腸カメラを行った人の40%以上に見つかると言われており、便潜血反応陽性であれば間違えなく大腸カメラを受けるべきと考えます。

また、一度大腸ポリープを指摘された患者様は、またポリープができやすく、3年あけてしまうと大腸がんが進行した状態で見つかる可能性が高くなります。ですので、ポリープを取った際は1~2年後の大腸カメラ施行が推奨されています。

大腸ポリープの治療方法

基本的に早期の悪性腫瘍(腺がん)、腺腫が治療適応となりますが、形態だけでは病気の判断がつかず、切除することにより病理組織学的に病名が判定されることもあります。過形成ポリープの形態を呈するものでも腫瘍化するTypeが知られており、腫瘍の粘膜をきめ細やかに確認する事で治療の有無を判断しています。

発見された大腸ポリープのほとんどは、外来での内視鏡手術にて切除することができます。
外来における内視鏡の切除方法としては、スネアという輪っかをポリープに引っかけて焼き切るポリペクトミーやEMRという方法が一般的でしたが、熱を加える事で治療後に出血を来す(後出血)頻度が高い事が問題となっていました。
最近ではコールドスネアポリペクトミー(CSP)、コールドフォーセプスポリペクトミー(CFP)が主流となってきています。

① コールドスネアポリペクトミー(CSP)

スネアという輪っかをポリープに引っかけて、熱を使わずにそのまま輪っかを閉じて切る方法です。
切除が容易で後出血が少ないという最大のメリットがありますが、一方で10mmを超えるポリープは熱を加えないと切除が出来ないため、10mm以下のポリープが対象となります。

当院にてCSPで切除した大腸ポリープの1例を提示します。

1枚目
NBIという緑色のモードを使用すると、正常粘膜とポリープとの表面構造の違いが分かりやすくなり、境界が明瞭となります。

2枚目
前述のスネアをポリープにかけ、熱を加えずにスネアを閉じる事で切除します。

3枚目
問題なく切除が終了しました。

② コースドフォーセプスポリペクトミー(CFP)

極小さなポリープを切除するのに適しています。

③ EMR/ポリペクトミー

従来の熱を加えてポリープを切除する方法です。EMRは粘膜の下の層(粘膜下層)に液体を入れて浮かし、ポリープを切除する方法です。ポリペクトミーは液体を入れずにスネアをかけてポリープを切除します。Ⅰp型という茎があるようなポリープを切除する際によく使用されます。

大抵のポリープは①②で切除でききますが、10mmを大きく超え、20mmに迫るようなポリープは切除により出血するリスクも高くなりますので、そのようなポリープが発見された場合には入院施設のある病院へ適切に紹介させていただきます。

大腸ポリープ切除後の注意点

当院では前述したように、ほとんどのポリープをCSP又はCFPにて切除しております。
しかし頻度は少ないものの、後出血のリスクはありますので、ポリープを切除した場合、1週間は旅行・アルコール・過度の運動を避けて頂く必要があります。

 

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