大腸カメラが恥ずかしい方へ。女性が大腸カメラ検査を受ける際の注意点や流れについて詳しく解説
始めに
大腸カメラを受ける事の恥ずかしさは、女性特有の悩みと思います。
今回の記事では、内視鏡介助経験豊富な看護師である妻から助言をもらい、当院で実際に行っている女性のための大腸カメラ検査について述べていきます。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は女性こそ受けるべき
女性にとって大腸カメラに対して「恥ずかしい」という気持ちを抱いてしまう人は少なくないでしょう。
ただし、大腸カメラは病気の予防や早期発見にも繋がるため患者様の健康を守るためにもとても重要な検査です。
また、女性のがんにおける死亡理由の1位は一般的に乳がんと思われることが多いですが、実は大腸がんとなっており、女性こそ大腸カメラを受けた方が良いと言えます。
加えて、大腸カメラを受けることで大腸がん以外の病気が見つかる場合があります。
- 大腸癌
- 大腸ポリープ(腺腫、過形成ポリープ、炎症性ポリープ など)
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)
- 大腸憩室症
- 虚血性腸炎
- 痔
これらの病気は無症状で進行していることも多くあり、早期発見のためにも定期的に大腸カメラを受けることを推奨します。
女性が大腸カメラ検査を恥ずかしいと感じる理由
大腸カメラでは、肛門からカメラを挿入するため恥ずかしいと感じる人が多くいます。
より具体的には
- お尻や肛門を見られたくない
- ムダ毛の処理をしてない
- 生理が重なるのではないか
- 便意を催してしまったら
などが挙げられるでしょう。
お尻や肛門を見られたくない
これはもちろん男性にも当てはまる事ですが、他人にお尻や肛門を見られたくないのは当然の事ですよね。
当院では大腸カメラ用の検査着、穴あきパンツを使用しており、前提としてお尻の部分が露出している訳ではありません。
また、大腸カメラを始める時にはほとんどの場合、鎮静剤を使用しているため、お尻を見られる恥ずかしさや違和感は感じない事がほとんどです。
大腸カメラ検査ではムダ毛の処理は必要?
お尻周囲のムダ毛に関して、大腸カメラ前に剃毛しようか迷う方もいらっしゃいます。
結論から言うと、大腸カメラの際にムダ毛が検査に支障をきたすことはありません。
それでも心配な方は、一度大腸カメラ前外来の際に、当院看護師までご質問下さい。
検査当日に生理が重なってしまった場合には
女性の場合、大腸カメラ当日に生理が重なってしまう可能性があります。
『生理の日に大腸カメラを行うのは恥ずかしい』『血液で検査台や医療器具を汚してしまうのが心配』などと感じる方も多いと思います。
こちらも結論から言うと、生理が大腸カメラに影響を与える事はありません。
検査中に生理用品(ナプキンやタンポンなど)を使用する事も可能ですので、生理についてご不安な方は、事前外来の際に当院の女性看護師までお問い合わせください。
また生理痛など、生理の際の体調不良も懸念されるところです。検査の日程を予め生理周期に併せ調整する事ももちろん可能ですので、お気軽にご相談下さい。
検査中に便意をもよおしてしまったら
大腸カメラ中に便意を催すことは実はよくあることです。
実際には、大腸カメラ中に大腸の中に残った液体は吸引しながら奥に進むため、便や腸液が漏れてしまう事はほとんどありません。また、便が多少漏れたとしても、お尻の周囲には吸水パットを敷いていますので、ご安心下さい。
当院の女性に対する大腸カメラ3つのこだわり
女性スタッフによる検査前徹底サポート
『もし検査当日生理になってしまったら』、『ムダ毛の処理は必要なの?』など女性特有のお悩みは、なかなか男性医師には相談しにくい悩みと思います。
大腸カメラ前の事前説明外来の際にそのような悩みを相談したくても、病院によっては形式的に説明が進みそんな悩みを話す間もなく外来が終わってしまう事も珍しくありません。
当院では同意書取得までは院長が行い、その後の説明は看護師に引き継いで行います。その際、患者様の悩みをしっかり聞き対処できるよう、スタッフ教育を徹底していますのでご安心下さい。
またもし外来で聞き逃してしまっても、検査前にお電話でお問合せ頂ければ、内視鏡に精通した看護師が対応させて頂きます。
恥ずかしさに配慮した検査着を使用
検査当日着用する検査着にもこだわりがあり、前の患者様の汚れなどが気にならない様ディスポーザブル(1回使い切り)の検査着を使用しています。
写真の通り、立った時にはお尻の部分はすっぽりと覆われるため、検査着着用の際の肛門部の恥ずかしさはほとんどありません。
検査を始める際にも、検査用穴あきパンツのお尻の部分をほんの少し露出させるだけなので、ご安心下さい。
鎮静剤使用によりうとうとした状態で検査開始
とは言いましても、肛門部は少しは露出させないと当然大腸カメラができない訳です。
当院では鎮静剤を使用した大腸カメラを行っており、カメラがお尻から入る部分の違和感や恥ずかしさもほとんど感じる事はありませんので、是非ご安心下さい。
大腸カメラを受けた方が良い症状
一般的に大腸カメラは40代や50代で勧められることが多いかと思います。
40〜50代で病気を発症するリスクも増えますし、体調の変化も同じくらいの年代で発生することが多いことが理由です。
ただし、20代や30代でも大腸カメラで病気が見つかる場合もございます。
特に症状がなければ基本的に大腸カメラを受ける必要はないですが、以下のような症状が見られる場合は大腸がんの可能性があるため、20代や30代の方でも大腸カメラを受けることを推奨します。
- 大腸ポリープを切除した事がある
- 血便や便中に異常な色や形が見られる
- 便秘や下痢が繰り返し起こる
- 腹部の不快感や痛みを感じる
- 排便時に痔のような症状がある
かわぐち内科・内視鏡クリニックの大腸カメラの特徴
内視鏡専門医である院長が全例で検査を担当
一般的に大腸カメラの盲腸までの挿入は女性の方が難しく、痛みやすい傾向があります。
当院では、院長が全例で検査を担当するため、女性で難しい大腸の方であっても、ほとんどの場合痛みを感じる事なく検査を終える事ができます。
『痛くない』を追求 ~鎮静剤使用を中心に~
当院でのアンケート調査にて、大腸カメラ痛みの調査を行っております。5段階評価で4、5と回答された方は現在まで1人もおりませんのでご安心下さい。
大腸カメラアンケート
- 楽だった、気が付かないうちに終わった
- 違和感やお腹が張る感じはあったが痛いほどではない
- 少し痛かったがこれくらいなら問題ない
- 痛みが強かった
- 非常に痛みが強かった、大腸カメラを盲腸まで挿入する事が出来なかった
日帰りポリープ切除
大腸カメラ施行時にポリープが見つかった場合、大抵のポリープはその場で切除することが可能です。
大型のポリープが見つかった場合には、入院施設のある病院にご紹介しますが、当院での統計上95%以上の方で当院での切除が可能でした。
胃カメラ・大腸カメラ同日施行
大腸カメラのみ行うのと、胃カメラ・大腸カメラを同日に行う事は、身体への負担としてはほぼ変わりません。
私も胃・大腸カメラ同日検査を行った経験があり、非常に楽に検査を受ける事が出来ましたので、ご希望の方は是非お気軽にお問い合わせください。
女性の大腸カメラに関するよくあるご質問
Q 生理になってしまったのですが大丈夫ですか?
A:子宮や膣と大腸は別の臓器であり、生理が大腸カメラに影響を与える事はありません。従いまして、生理になっても大腸カメラは問題なく行う事ができます。
大腸カメラ当日生理になった場合には、生理用品(タンポン、ナプキン)を使用しての大腸カメラも可能ですので、不安な事があれば当院看護師までお問い合わせください。
Q おしりの毛は処理した方が良いですか?
A:大腸カメラを肛門から挿入する際に、おしりのムダ毛が邪魔になる事はありません。特に気にする必要はありませんのでご安心下さい。
Q 途中で便が出てしまいそうで恥ずかしいのですが大丈夫ですか?
A:肛門より大腸カメラを挿入すると、便意のように感じる方がいらっしゃいます。大腸の中はほとんど液体しか残っておらず、その液体は大腸カメラで吸引しながら進むため、便意を感じてもほとんどの場合実際に便が漏れてしまう事はありません。また万一漏れてしまっても、周囲には吸水パットを引いていますので、ご安心下さい。
Q 妊娠中、授乳中でも検査は受けられますか?
A:妊娠中の患者様の場合、本来大腸カメラのために使用すべき薬剤が使用できず、検査前の下剤についても安全性が確保できていないため、当院での大腸カメラ施行はできません。
授乳中の患者様の場合、大腸カメラ前の下剤、検査中に使用する薬剤、大腸カメラ検査自体、全てにおいて禁止されておらず、当院でも大腸カメラを行う事は可能です。
ただし、鎮静剤を使用する場合においては、鎮静剤使用当日お授乳は禁止させて頂いております。予めご了承ください。
Q 子宮や卵巣の手術をしたことがあります。問題ありませんか?
A:女性の場合、子宮や卵巣の手術をすると、癒着により大腸カメラの挿入が難しくなる事があります。その他帝王切開などにも同様の事が言えます。
予め教えて頂く事で、鎮静剤の量の調整や、術者(院長)の挿入方法なども工夫しながら検査を行い、苦痛が少なくなるよう配慮する事が可能です。
またアンケート調査では、女性で婦人科疾患の手術歴のある患者様でも、痛みの5段階評価で3(軽度痛みを感じたが問題なし)以上を記載した方はいませんでしたので、ご安心下さい。
当院では、麻酔薬を使った苦痛の少ない内視鏡検査を行っています。内視鏡専門医である院長が責任を持って担当します。
また、予約制を採用しており、土曜日も検査可能となっているため、時間に余裕を持った検査が可能です。
検査の説明を聞いてから大腸カメラを受けたい方は【外来Web予約】へお進みください。
先に検査日を決めたい方は【大腸カメラWeb予約】へお進みください。