12月の報告
新年明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。
12月の当院の実績をまとめます。
胃カメラ
胃カメラ検査は46件でした。
施行理由は胃もたれ・胃痛などの症状精査14件、胃がん検診9件、ピロリ菌除菌後のフォローアップ8件、健診異常(バリウムなどでの異常)6件 … でした。
施行方法は鎮静剤使用16件、経鼻内視鏡13件、経口内視鏡16件でした。
悪性腫瘍の検出0件でした。
区の胃がん検診を行うためには、毎年講習会に出席しなければなりません。
2月に出席を予定しています。
今回は昨年に当院で見つけて早期胃がんの症例を発表する事になっています。
非常に小さいがんでしたので、我ながらよく見つけたと思っています。
もちろん患者さんは無症状でした。
これからも内視鏡治療で根治できる状態で早期発見できるよう、正確な検査を行っていければと考えております。
大腸カメラ
大腸カメラ検査は36件で最多を更新しました。
施行理由は大腸がん検診(便潜血検査)陽性13件、血便7件、大腸ポリープの定期的フォロー5件、下痢4件、便秘2件、貧血2件… でした。
大腸ポリープ(腺腫)は14/36 39%で切除しました。
今月は1件大腸がんを発見しました。便潜血陽性精査で大腸カメラを行った方で、まさか自分が…と驚かれていました。
大腸がんが見つかる事は、患者様にとって非常に辛い事ですが、便潜血陽性の際にすぐに大腸カメラを行う事で早期に見つかる可能性が圧倒的に増えます。
グラフは大腸がんと診断された人の中で、便潜血陽性を指摘された際にすぐに大腸カメラを行いがんが見つかった方と、便潜血陽性の際に検査を行わず他の症状出現によりがんが見つかった人の5年生存率の差を示しています。便潜血陽性の際に大腸カメラを行った方は5年後の生存率が86%(つまりそれだけ早期に見つかっている)に対し、検査を受けなかった方の5年後の生存率は49%(それだけ進行した状態で見つかっている)でした。
便潜血陽性や血便のエピソードの際に、確実に大腸カメラを行う事が重要です。
ご本人だけでなくご家族の安心のためにも、大腸内視鏡検査を受けてみませんか?
初診患者さん
12月は87名の新患患者様に受診頂きました。
来院理由は様々でしたが、胃痛や胸やけ、健診異常(ピロリ菌陽性や便潜血陽性)が多い印象でした。
来院するきっかけとしては、キーワード検索から当院ホームページにたどり着き受診した方が57名、GoogleMapの口コミなどを参考に受診された方が10名、他院からの紹介が15名、知人からの紹介が10名、その他でした。
他院からの紹介や知人からの紹介が徐々に増えてきている印象です。
クリニックや病院から他のクリニックを紹介するということは、紹介先のクリニックに信頼がなければしません。
より多くの先生方に当院を知ってい頂き、『消化器の事であればかわぐち内科・内視鏡クリニックに紹介すれば安心』と思っていただけるよう、努力して参ります。
このようなブログは、自身の立ち位置を客観的に見つめる良い機会でもある事に最近気が付いてきました。
引き続き当院の現状をUpできればと考えておりますので、引き続きよろしくお願い致します。
新型コロナウイルス
最後に新型コロナウイルスに関しても触れておきます。
最近になり、明らかに発熱患者さんが増加していると感じます。
発熱外来受診希望の患者さんが増えた事はもちろん、超音波検査や内視鏡検査の予約患者さんがコロナ陽性やコロナの濃厚接触になったため検査キャンセルしたい、との連絡が非常に増えているからです。
最近は日々の感染者数も報道すらされなくなってきました。
しかし、新型コロナウイルスの脅威が減ったわけではありません。
COVID19患者の全数把握もなくなったため、発表される人数は実際より少ないはずであり、恐らく現在第7波と同様くらの患者数がいるのでは?と考えています。
浅草の町では、年末年始観光の方であふれていました。外国の方も増えてきました。さらに感染は拡がっていく可能性が高いと思います。
当院のスタッフも一名感染しました。
もはや感染しない方法はないかもしれません。
当院のような小さなクリニックでは一名の欠員は致命的です。
少しでもスタッフの安全を守れるように、当院では感染対策を引き続き徹底して行ってまいります。
当院を受診される患者様も、発熱や咳、咽頭痛などの症状がある場合には、勝手に病院内には入らず、少しでも気になる症状があれば一度電話連絡して指示を仰ぐ事を徹底して下さい。
スタッフが感染し、クリニックを閉じることが患者様にとって一番の迷惑になると思います。
今一度、クリニックに受診する際のエチケットにつき、ご理解・ご協力のほどをよろしくお願い致します。
かわぐち内科・内視鏡クリニック
院長 川口 佑輔