大腸カメラ検査とは
大腸カメラ検査は、正式には「下部消化管内視鏡検査」と呼ばれる検査で、肛門から内視鏡を挿入し、大腸(結腸・直腸)の内部を直接観察する検査です。直径約12~13mmの柔軟な内視鏡を使用し、大腸全体の粘膜を詳細に観察することができます。
大腸がんは早期では症状がほとんどないため、症状が現れた時点では既に進行していることが多い疾患です。大腸カメラ検査は、このような早期がんや前がん病変であるポリープを発見し、適切な治療につなげるための最も有効な検査方法です。
しかしその一方で、「痛そう」「恥ずかしい」「前処置が大変そう」といった理由で、検査を敬遠される方が多いのも事実です。浅草駅近くのかわぐち内科・内視鏡クリニックでは、患者さまのこのような不安を軽減し、安心して検査を受けていただけるよう、様々な工夫と配慮を行っています。
大腸カメラ検査を受ける理由
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- 大腸がんは早期発見で
予後が大きく改善 - 大腸がんは日本人の死因第2位を占める重要な疾患ですが、早期発見により治療成績は大幅に改善されます。早期大腸がんの5年生存率は95%以上と極めて良好で、内視鏡的切除により開腹手術を行うことなく根治的治療が可能です。進行してから発見された場合と比べて、治療選択肢や予後に大きな差が生じます。
- 大腸がんは早期発見で
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- ポリープ切除で
大腸がんの予防が可能 - 大腸がんの多くは、良性のポリープから発生することが知られています。ポリープの段階で発見し切除することで、将来的な大腸がんの発症を予防することができます。これは他のがんにはない大腸がんの大きな特徴で、検査により予防できる数少ないがんの一つです。
- ポリープ切除で
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- 大腸カメラで発見できる
さまざまな疾患 - 大腸カメラ検査では、大腸がんやポリープ以外にも、潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸憩室症、虚血性大腸炎などの様々な疾患を診断することができます。これらの疾患は適切な治療により症状の改善が期待できるため、早期診断が重要になります。
- 大腸カメラで発見できる
大腸カメラ検査を受ける
タイミング

50歳を超えた方は、症状がなくても大腸がん検診として定期的な大腸カメラ検査を受けることが推奨されています。大腸がんのリスクは年齢とともに上昇するため、定期的なスクリーニングが重要です。
以下のような症状がある方は、年齢に関わらず大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。これらの症状は、大腸疾患の可能性を示唆する重要なサインです。
家族に大腸がんの方がいる場合は、より早い段階からの定期検査が必要です。遺伝的要因により大腸がんのリスクが高くなる可能性があるため、40歳頃からの検査開始を検討することが重要です。
- 当てはまる
項目は ありますか? -
- 50歳になった方
- 腹痛
- 血便
- 腹部膨満感
- 便潜血検査陽性
- 原因不明の体重減少
- 便通異常(下痢・便秘の繰り返し)
- 貧血 など
当院の大腸カメラ検査
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全例対応内視鏡
専門医10,000件以上の実績を持つ
内視鏡専門医による検査内視鏡専門医で大腸カメラの経験が10,000件を超えている院長が、全例で責任を持って検査を担当いたします。大きな病院やクリニックでは、設備面で安心感があるかもしれませんが、内視鏡初心者から上級医まで様々な医師がおり、どの医師に当たるかはある意味運のようなものです。
『内視鏡専門医』は日本消化器内視鏡学会が定めた資格で、十分な大腸カメラならびにその関連手技(大腸ポリープの切除や消化管出血の止血術など)の豊富な経験を有し、かつ厳格な筆記試験をクリアした医師を指します。
豊富な経験と高度技術で検査時間の短縮と診断精度の向上を実現しています。また、患者さまの腸管の形状や癒着の状態を瞬時に判断し、適切な挿入法を選択することで、苦痛を最小限に抑えた検査を提供しています。 -
鎮静剤&
鎮痛剤を
使用鎮静下で行う、
苦痛の少ない内視鏡検査大腸カメラが不安な原因の第1位が、『痛そう』ということです。大腸の一部、特にS状結腸という部分の走行が千差万別であり、その部分を通過して大腸の深部に進む際に痛みが生じる可能性があります。
台東区浅草のかわぐち内科・内視鏡クリニックでは、鎮静剤の使用を中心として少しでも多くの方が痛みを感じずに大腸カメラを終えられるよう工夫しています。鎮静剤の効果の出方は人それぞれ異なるため、一人ひとりの状態に合わせて鎮静剤の種類や量を選択して検査を行います。
また『ペチジン』という鎮痛剤も使用しており、鎮静剤と鎮痛剤のダブルの作用により痛みの軽減を目指しています。薬剤の使用は合併症の危険を伴いますが、経験豊富な医師が適切に薬剤を使用いたしますのでご安心ください。 -
精度も、快適さも
どちらも叶える内視鏡機器当院では先進の高解像度内視鏡システムを導入し、微細な病変の発見を可能にしています。特殊光観察技術により、通常の白色光では発見困難な平坦な病変や微小なポリープも確実に発見することができます。
他にも空気より吸収が極めて速いCO2を使用することで、検査中・検査後にガスが腸管内に溜まりにくく、苦痛の軽減につながります。また、スコープの先端にキャップを装着することで腸管粘膜との間に距離が取れ、進行方向の把握に役立つとともに、ポリープの発見率向上にも寄与します。ガスによる苦痛を緩和CO2送気 検査をスムーズに先端キャップの装着 -
熟練の
技術で
痛み軽減負担を減らす
軸保持短縮法の活用大腸カメラ検査では、盲腸(大腸の一番奥)まで挿入する際にいくつかの曲がり角があります。特にS状結腸は、患者さまによっては腸が引き伸ばされてしまったり、癒着によって硬くなっていたりと、痛みの原因になりやすい部分です。
当院では軸保持短縮法による挿入技術を採用し、大腸カメラを盲腸まで挿入する際の苦痛を軽減しています。ただし、この技術は熟練を要し、患者さまの腸の走行によっては軸保持が難しい場合もあります。その場合でも、適切なループ形成により痛みの軽減を図ります。また、必要に応じて鎮静剤を使用することで、苦痛の少ない検査を実現しています。
患者さまにできる限り負担の少ない検査を提供するため、当院はこうした工夫を重ねています。- 軸保持短縮法とは?
- 軸保持短縮法では曲がり角をなるべく押し込まず、腸を丁寧に畳みながら直線化して大腸の奥に進めていくため、大腸を押して伸ばすことなく疼痛が出にくいとされています。
従来の方法 軸保持短縮法 -
選べる下剤で
やさしい検査準備当院ではモビプレップとマグコロールという2種類の下剤を使用しており、患者さまの体調や好みに応じて選択していただけます。従来の下剤と比較して飲みやすく改良されており、検査前の負担を軽減できます。
検査前の腸管洗浄は、正確な診断のために重要な準備です。適切な前処置により、微小な病変も見逃すことなく観察することができます。下剤の服用方法については、看護師が丁寧にご説明し、不安なくお過ごしいただけるようサポートいたします。 -
胃・大腸カメラ
同日検査『せっかくやるなら、胃カメラと大腸カメラを同日に施行したい』というご意見をよく伺います。同日施行にはクリニックとしてはハードルがありますが、当院では胃カメラ・大腸カメラ同日施行が可能です。
一度の鎮静で両方の検査を快適に受けていただけ、前処置や食事制限も一度で済むため、患者さまの負担を大幅に軽減できます。検査後はリクライニング式の可動ベッドでそのままリカバリールームへ移動でき、快適に休憩をお取りいただけます。 -
通院の
負担を
最小限に日帰りポリープ手術に対応
ポリープ切除は内視鏡『手術』に当てはまりますが、大抵のポリープは当院で外来にて切除することができます。検査と同時にポリープの切除を行うことで、患者さまの負担を軽減し、効率的な治療を提供しています。
浅草駅近くのかわぐち内科・内視鏡クリニックでは、10mmを超え20mmに迫るまたは超えるような大きな腫瘍(ポリープ)がある場合に、安全性を考慮して高次医療機関をご紹介させていただきます。
- 高次医療機関との連携
- 永寿総合病院、三井記念病院、東京大学医科学研究所病院、虎ノ門病院、日本医科大学病院など、
多くの施設と提携しており、必要に応じて速やかにご紹介いたします。
検査の流れ
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- 外来でのご予約・事前説明
- まずは外来にて大腸カメラ検査のご予約をお取りいただきます。糖尿病薬や血液をサラサラにするお薬(抗凝固薬など)を服用中の方は、検査前に休薬が必要となる場合がありますので、事前に問診を行い、必要な調整についてご説明いたします。
また、大腸カメラでは検査前に下剤の服用が必要なため、予約時の外来では下剤の種類・服用方法についても詳しくご案内いたします。 - 予約について
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- 検査前日の準備
- 前日の夕食は21時までにお済ませください。お渡しする資料に沿って、消化に良い「低残渣食(ていざんさしょく)」を心がけていただきます。また、就寝前に下剤を服用していただきます。
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- 検査当日
- 当日の朝は食事ができません。朝8時頃から腸管洗浄液(当院ではモビプレップを使用)を服用し、腸の中をきれいにしていただきます。ほとんどの方は、服用から4時間ほどで準備が整います。
検査は14時以降のご予約時間に合わせてご来院いただき、点滴にて鎮痛薬・鎮静薬を使用したうえで検査を開始いたします。
- ポリープ切除後の注意点
- 大腸には、約4割以上の方に腺腫(ポリープ)が見つかる可能性があります。検査中にポリープを切除した場合は、通常は約1週間、旅行や激しい運動、アルコールの摂取を控えていただく必要がありますが、当院では通電を行わない方法を採用しているため、制限期間は約2日間となっております。
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- 検査後の休憩
- 検査終了後は、鎮静薬・鎮痛薬の影響が少し残るため、リカバリールームにて約15~30分間お休みいただきます。体調が安定していることを確認のうえ、ご帰宅となります。
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- 検査後の結果説明
- 台東区浅草のかわぐち内科・内視鏡クリニックでは、切除したポリープの病理検査結果や、大腸全体の状態についてのご説明のため、2週間後を目安に外来での再診をお願いしております。検査結果に基づいて、今後の治療や経過観察について丁寧にご案内いたします。
検査で異変が見つかったら
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- 良性のポリープが発見された場合
- サイズや形状に応じて検査と同時に切除を行います。切除したポリープは病理組織検査に提出し、約2週間後に結果が判明します。ほとんどのポリープは良性ですが、中には悪性化の可能性があるものもあるため、定期的な経過観察が重要です。
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- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)が疑われる場合
- 病変の範囲や活動性を詳細に評価し、適切な治療方針を決定します。これらの疾患は長期的な管理が必要なため、専門医との連携により継続的な治療をサポートします。
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- 早期大腸がんが発見された場合
- 病変の深さや範囲を詳細に評価し、内視鏡的切除術(ESDを中心とする)の適応について慎重に検討します。当院では、早期がんの内視鏡的切除が必要な場合、高次医療機関の消化器内科へご紹介させていただいております。
検査費用
検査内容 | 1割負担 | 3割負担 |
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大腸カメラ |
約2,000円前後 | 約6,000円前後 |
大腸カメラ+ |
約3,500~ |
約10,000~ |
大腸ポリープ |
約8,000~ |
約24,000~ |
症状・疾患について
大腸カメラ検査を受けるべき症状
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- 血便
- 大腸疾患の最も重要な症状の一つです。痔が原因の場合も多いですが、大腸がんやポリープ、炎症性腸疾患でも血便が認められるため、自己判断せずに検査を受けることが重要です。
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- 便通異常(下痢と便秘の繰り返し、便が細くなる、残便感)
- 腸疾患でよく認められる症状です。これらの症状が持続する場合は、大腸カメラ検査による精査が必要です。
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- 腹痛・腹部膨満感・
原因不明の体重減少・貧血など - 大腸疾患で認められる症状です。特に体重減少や貧血を伴う場合は、悪性疾患の可能性も考慮する必要があります。
- 腹痛・腹部膨満感・
大腸カメラ検査で見つかる疾患
大腸カメラ検査で発見される主な疾患には、大腸ポリープ、大腸がん、潰瘍性大腸炎、
クローン病、大腸憩室症、虚血性大腸炎などがあります。
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- 大腸ポリープ
- 良性の腫瘍ですが、一部は将来的に大腸がんに進行する可能性があります。定期的な検査により早期発見し、適切なタイミングで切除することが重要です。
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- 潰瘍性大腸炎・クローン病
- 炎症性腸疾患と呼ばれる慢性疾患で、長期的な管理が必要です。適切な治療により症状のコントロールが可能で、多くの患者さまが通常の生活を送ることができます。
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- 大腸がん
- 早期発見により治療成績が大幅に改善される疾患です。定期的な大腸カメラ検査により、治癒可能な段階での発見を目指しています。
よくある質問
- 検査前の下剤が不安です
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浅草駅近くのかわぐち内科・内視鏡クリニックでは2種類の下剤を用意しており、患者さまの状態に応じて選択できます。服用方法については看護師が丁寧にご説明し、不安なくお過ごしいただけるようサポートいたします。
- 検査時間はどのくらいかかりますか?
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検査前の腸管洗浄剤内服に3〜5時間ほどかかります。来院後の検査は10~30分程度で、休憩時間も含め約1時間程度となります。
- ポリープが見つかった場合、その場で切除できますか?
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はい、大抵のポリープは検査と同時に切除することができます。ただし、大きなポリープの場合は安全性を考慮して、高次医療機関をご紹介する場合がます。
- 検査後の食事制限はありますか?
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通常の検査後は特に制限はありませんが、ポリープ切除を行った場合は、2日程度アルコールや刺激物を控えていただく必要があります。詳細は検査後にご説明いたします。
- 胃カメラと大腸カメラを同じ日に受けられますか?
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はい、当院では同日検査が可能です。一度の鎮静で両方の検査を受けていただけ、患者さまの負担を大幅に軽減できます。ご希望の方はお気軽にご相談ください。
- 生理中でも大腸カメラ検査は受けられますか?
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はい、生理中でも検査は可能です。生理中でも大腸カメラ検査には支障はありません。ただし、検査中に体勢を変える必要があることや、紙ショーツを使用するため、気になる場合は検査日の変更も可能です。ご不安がある場合は、遠慮なく事前にご相談ください。
大腸カメラ検査のご予約は
お電話またはWEBから
- 気になる症状がある、
大腸カメラ検査の施行に迷うなど、
一度、台東区浅草のかわぐち内科・
内視鏡クリニックへご相談ください。 - 大腸カメラを予約するためには下剤の処方が必要ですので、検査の前にまず一度外来への受診が必要となります。
ただし、良く聞くご意見として、『外来に行ってから検査の日程が分かるため、いざ予約しようとしても希望日で予約できず、日程調整に苦労した』という意見です。
そんな方のために当院では、【大腸カメラ検査WEB予約】を導入しています。検査前の外来はもちろん必要ですが、検査日が予め決められるため検査予約がスムーズだったとご意見をいただいております。
- 初診外来予約について
- 自分は本当に大腸カメラを行った方が良いのか不安な方もいらっしゃいますよね。
まずは診察を行い、説明をしっかり聞いてから大腸カメラを予約したい方は電話または【その他診療WEB予約】からご予約いただけます。
- 大腸カメラ検査WEB予約について
- まずは外来の受診が必要ですが、当院では、検査日を予め決められるWEB予約にも対応しています。
下記の【大腸カメラ検査WEB予約】からご希望の検査日をご予約ください。
- お電話でのご予約TEL CONTACT
- 03-3844-2072
- 当院では胃・大腸の内視鏡検査を
同日セットで受診可能です - 胃カメラ検査について