急性腸炎

急性腸炎は、細菌やウイルスなどの感染により腸の粘膜が急激に炎症を起こす病気です。主に小腸や大腸に影響を及ぼし、突然の下痢や腹痛、発熱などの症状が現れます。食中毒や感染性胃腸炎としても知られ、適切な治療が必要です。

代表的な症状は以下の通りです。

• 突然の激しい下痢
  
• 腹痛や腹部の不快感
  
• 発熱や悪寒
  
• 吐き気や嘔吐
  
• 脱水症状（重症の場合）
  

症状は通常数日から1週間程度で改善しますが、重症化すると入院治療が必要になることもあります。

急性腸炎の主な原因は感染症であり、ウイルスや細菌が腸に侵入することで発症します。代表的なウイルスとしてノロウイルスやロタウイルスがあり、これらは特に冬場に流行しやすいです。また、サルモネラ菌やカンピロバクターなどの細菌感染も急性腸炎の重要な原因となっています。これらの病原体は、汚染された食品や不衛生な調理環境を通じて人体に入り込みやすく、感染経路は主に口から体内に侵入する経口感染です。そのため、手洗いや食品の適切な管理、調理環境の衛生維持が急性腸炎の予防において非常に重要となります。

治療は症状の緩和と脱水予防が中心です。

• 水分補給と電解質の補充
  
• 症状に応じて整腸剤や抗菌薬の使用（細菌感染の場合）
  
• 重症例では点滴治療や入院管理が必要
  
• 食事は消化に良いものから徐々に開始
  

感染予防と衛生管理も重要です。

当院では症状や経過を詳しく確認し、必要に応じて便検査や血液検査を行います。患者さまの状態に合わせた適切な治療を提供し、脱水や合併症の予防に努めています。急な腹痛や下痢が続く場合は早めにご相談ください。