- ホーム
- 疾患から探す:C型肝炎
C型肝炎
C型肝炎ウイルス(HCV)が肝臓に持続感染し、炎症を起こす疾患です。
HCV持続感染している患者様のほとんどが肝炎を生じており、放置していると徐々に進行し肝硬変に至ります。
肝硬変からさらに進行すると肝不全に至り命に係わる状態となります。またC型慢性肝炎では10%/10年、C型肝硬変では50%/10年の患者様が肝細胞癌を発症します。
疫学・感染経路
HCV抗体陽性者は推定150~200万人と推定されており、感染経路としては輸血や手術の際の感染、入れ墨やピアスの穴開けの際の感染が挙げられます。夫婦やパートナー間の感染も頻度は少ないものの存在します。
症状・検査
HCVの場合感染初期に症状が発生する急性肝炎の形式を取ることは比較的稀です。症状としては肝硬変まで至った際に、横断・腹部膨満・意識障害などがみられます。
診断としてはHCV抗体が検診などでも項目に含まれる事があり、発見の契機となります。ただしHCV抗体陽性の患者様=HCV現感染ではなく、HCV RNAという検査が陰性の場合にはウイルスが既に自己免疫力により排除されている状態です。
つまり、HCV抗体陽性+HCV RNA陽性の患者さんが慢性C型肝炎・肝硬変の患者さんであり、治療を検討する必要があります。
治療
肝硬変への進展抑制、肝細胞癌発生の抑制を目指し、HCVを排除することが目的です。
つい数年前まではインターフェロン療法が行われていましたが、インターフェロンにより生じる副作用などが問題となっていました。
近年開発された直接抗ウイルス薬(direct acting antiviral:DAA)の登場により、HCVの治療は大きな転換期を迎えました。副作用が少なく高率にウイルスを排除できるようになり、既にここ数年でHCV持続感染者の数は大きく減少しています。
ただしDAAによりHCVが排除された場合、インターフェロン治療と同程度の肝細胞癌発現抑制効果が得られるかどうかについては現時点では明らかでなく、今後の検討課題となっています。
来院後のスケジュール
- 検索
-
診察、採血によるHCV-RNAやその他各種HCV関連項目の検索を行います。
- 1~2週間後 治療方針の決定
-
HCV-RNAが陽性、HCVセロタイプが判別されれば治療方針が決定します。
※HCVセロタイプが5~10%ほどの患者さんで判定不能となります。その際にはHCVジェノタイプの採血が必要となりますが、その採血は通常3万円かかります。当院では製薬会社さんと提携しており、その料金は免除されますのでご安心下さい。
- 保健所への申請
-
保健所への申請が必要となります。申請が通るのに1~2か月を要します。ご面倒ではございますが、DAAは非常に高価な薬剤であり、申請が下りれば月1~2万円ほどで治療が可能となります。C型肝炎は通常急激な増悪を示すことは少ないため、申請が下りてから治療を行います。
- 治療開始
-
申請が下りましたら治療が開始となります。普段ご使用の薬局がございましたら、予め当院にお伝えください。当院より薬局に取り寄せを依頼させていただきます。初回は2週間分を処方させていただきます。
- 2週間後 採血
-
副作用チェックのための採血を行います。体調に問題が無ければ2週間分を処方します。
- 2週間後 処方
-
採血結果の確認を行います。問題なければ4週間分の処方を行います。
- 4週間後 採血
-
副作用チェックのための採血を行います。慢性肝炎患者さんであれば8週間でひとまず投与は終了です。
- 1~2週間後 結果
-
採血結果をお伝えします。
- 治療開始から24週間後 採血
-
再度HCV-RNAを採血し、陰性であれば著効と判断されます(SVRと呼びます)。
- 半年 フォロー
-
発癌率が0%になるわけではないので、定期的に受診頂き、エコーやCTなどでフォローします。
- まとめ
-
現在のDAA治療は患者さんの状況にもよりますが概ね95%以上のSVR達成率があります。C型肝炎の全ての患者様が治療対象となります。健診などでHCV抗体陽性を指摘された患者さんは是非一度ご相談下さい。