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バレット食道・バレット食道癌

バレット食道とは?

そもそも食道と胃の粘膜は異なる形態を呈しており、食道は扁平上皮、胃は円柱上皮で覆われています。バレット食道とは食道下端の扁平上皮が胃粘膜と同様の円柱上皮(バレット粘膜)に置換される病態を示します。近年増加若年層にも増加している逆流性食道炎に罹患してる患者さんは、食道部分が胃酸にさらされる機会が増え、その結果としてバレット食道が生じるとされています。

欧米では食道癌の中で、バレット食道から発生したバレット食道癌の頻度が約半数を占め、日本とは大きく異なっています。しかし近年では日本でもバレット食道癌の頻度は増加しており、専門領域の学会などでも大きなトピックとなっています。

日本で行われたある研究では、バレット食道の患者さんの年間発癌率は1.2%とされており、この数字は非常に高い数字と認識されています。

原因

逆流性食道炎がバレット食道の発生に大きく寄与しています。

逆流性食道炎に罹患してる患者さんは、食道部分が胃酸にさらされる機会が増え、その結果としてバレット食道が生じます。若年層ではピロリ菌の感染が少なく、胃の働きが良いために胃酸過多となり、逆流性食道炎を有する患者さんが増えています。結果的にバレット食道は今後増えていくことが予想されています。

診断

バレット食道では症状が出ることはほとんどなく、何らかの機会に上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)を行うことで発見されます。

バレット食道はその長さにより2つに分類されます。

① SSBE(Short segment Barretts esophagus)

バレット食道の長さが3cm以下のものを指します。

② LSBE(Long segment Barretts esophagus)

バレット食道の長さが3cm以上のものを指します。LSBEの患者さんはSSBEの患者さんに比べて発癌率が高いと言われており、より厳密な経過観察が必要です。

治療

バレット食道があるだけで治療が必要になることはありませんが、バレット食道癌の発生リスクになりますので、定期的な内視鏡による経過観察が必要です。

具体的にはSSBEの場合では1年に1度、LSBEの場合には1年に1~2度の内視鏡経過観察が推奨されています。

バレット食道癌とは?

バレット食道を背景として、食道胃接合部に生じた腺癌をバレット食道癌と呼びます。

日本においては、食道癌は扁平上皮癌の割合が高く、バレット食道癌は稀とされてきました。しかし近年ではバレット食道癌の頻度が徐々に増加し、6~7%ほどとされています。

検査

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)にて診断します。しかしバレット食道に生じる癌は、他の部位と比べて診断が難しい事が知られています。

当院では高性能の内視鏡装置を用いて、NBIを併用する事で、診断率を上昇することを目指しています。

治療

日本では患者さんが少なく、明確なガイドライン制定が遅れているのが現状です。

1)早期バレット食道癌

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)

内視鏡による切除は、病変の場所の問題もあり通常の食道扁平上皮癌や胃癌に比べて高い技術を必要とします。早期のバレット食道癌が見つかった場合には、高度な技術を持つ内視鏡センターをご紹介させていただきます。

手術

内視鏡的な切除が難しいと判断した場合は、外科的な腫瘍の切除が必要となります。

2)進行バレット食道癌

手術

遠隔転移がなければ、外科的な腫瘍摘出術を行います。

化学療法

残念ながら遠隔転移を認めた場合は、化学療法などにより腫瘍の縮小を図ります。

なお、バレット食道癌は食道、胃接合部に生じるため、狭窄による食事通過障害を生じる可能性もあります。その際には狭窄部分にステントという金属の筒を入れるなど、適宜対応が必要となります。

 

まとめ

内視鏡検査でバレット食道が見つかりましたら、定期的な内視鏡検査が必要なります。

バレット食道を指摘された患者さんは是非気軽にご相談下さい。

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